『庭』2。

我が身に何が起ころうと、世界は1mmも変わらない。
何を考えているのかサッパリ解らない他人(隣人)達。
偉大なるバカ踊り。
いつか終わる。必ず終わる。早く終われ。
時間そのものが苦痛だろう。
どす黒い穴から噴出する粒子で充たされたカラダが、
めんどくさい。
吐き出そうが呑み込もうが、腐ろうが燃えようが、
おんなじこと。
若者が痛みに救いを求めたり、老人が忘我で武装したり。
どうせ次がある、どうせ。
スタートラインとゴールラインも、入り口と出口も、おんなじじゃねえか。
線でも面でもなく”点”。
一点にたちずさみ、ピクリとも動けない。
光速で流れる世界と、凍りついたモノ。

まあ、とりあえず我慢するしかないか。
こわいけど流されてみよ〜っと。


(こうのとり、たちずさんで


『庭』より一部抜粋。現在プロットがほぼ固まりました。
後は大事な枝葉末節。細部に神は宿ります。
ノーベル文学賞の締め切りに間に合うよう執筆中。