夏のこども。

子らが日に日にコゲてゆく。
ほぼカブト虫と同じ色だ。
わたしは、生っ白いカブト虫の幼虫のようだ。
田舎に居た頃は海、山、川で夏の太陽に炙られ強いカブト虫みたいな色だったのに。
網と安物の釣竿とお下がりの自転車が有れば、今日を一口で噛み砕けたのに。
男が弱音を吐いたり、甘えたり、女々しいことを言うと基本的に非難、否定される。
弱音も吐けないやつらの論理の方が甘えていて女々しいと思ったりもする。
優しさとは何かしたり言ったりするのではなく、おもうこと。おもい続けること。
密やかな人のおもいに触れ、気づいた時やっと息がつけるのではないか。
夏のおとな達よ。気を付けろ。なにも考えるな。そして落ち着け。